表題1 単独型太陽光電池(太陽光発電)の特徴について

(電源プラント用ではなく小規模向け)

単独型太陽光電池(太陽光発電)の特徴をテーマにQ&A形式で解説します。

 

 

 


質問1.1 太陽光電池(太陽光発電の特徴を活かして)が使われる状況には何があるか?



回答1.1 電源設備無いところで電気機器が使える

商用電源など電源設備がないところで(太陽光発電の特徴を活かして)電気機器を動作させたい要求に応えることができる。
なぜなら、屋外に電気配線が必ずしもあるわけではない。電気配線は、工事を伴うためにコストが必要になる。電気機器を使用する場所がフレキシブルになれば非常に便利である。
例えば、道路工事で使用する危険防止のため光が点滅する注意信号機は暫定的なので、そのたび毎に配線工事をしなくても使用できる。なお、注意信号機は大きな電力は不要なので、発動発電機は使用しなくてもよい。
そのため、電源設備がなくとも電気機器を使用することが可能となる。

 


質問1.2 太陽光電池の有効性(特徴)が発揮される分野にどの様なものがあるか?



回答1.2 長期間使用したい場所で電気機器を運用できる

無人や人が容易に近寄れない場所で電気機器を使用する分野で使用できる。極力メンテナンスフリーで長期間使用しなければならない分野が対象と言える。
なぜなら、電源発生が太陽の自然エネルギーであり、電池交換や燃料が不要であることから、半永久的(故障しない限り)に電力を発生することができる。そのため、人が介在することなく、一定量のエネルギーを確保できる。
例えば、山中や野原には電源がないが、昼間充電しておき夜間に電源を取り出すことができることから、夜間用電灯として使用できる。また、人工衛星などでも有効性が発揮される。
そのため、半永久的に電気エネルギーを人が介在しなくとも使用できる分野で有効である。

 


質問1.3 太陽光電池の特徴を活かして有効活用するためにはどんなことに留意すればよいか?



回答1.3 効果的な使い方をするために使用する電源容量を小さくすること

電気機器の所要電源容量が小さいこと。または、所要電源容量を小さくするための設計や部品を使用すること。
なぜなら、太陽光電池は、変換効率が10~20%と言われる。太陽光発電に必要な面積は、1kWあたり10~15m2と言われている。6畳くらいの太陽電池パネルに相当する。面積に比例するのでパソコン1台を使うだけでも5m2は必要。そのため太陽電池を効果的に使うためには極力電気機器の所要電源容量は小さくしないと、太陽電池が大型化してしまい使いづらいものになる。
例えば、街灯などのライトは電球で無くLEDを使うとか、マイコンの消費電力を抑えるためにスリープ機能を使うなどの工夫が必要になる。IoTで使用される無線通信ではLPWAという規格のものが使われ、送信電波発射の制限を行う事で太陽電池のサイズを小さくすることができている。
そのため、電気機器の消費電力を抑える工夫が太陽電池を使うことのメリットを最大化することができる。

 


質問1.4 太陽光発電の電池としてのデメリットとそれを補う方法には何があるか



回答1.4 電源発電容量は低いが、蓄電池と併用して運用可能な電源システムになる

太陽光発電の電池としてデメリットは、発電電力があまり取れない、また、採光できないと電力が確保できない。それを補う方法としては、太陽光電池の採光場所を複数保有し、合成することがある。また、リアルタイム発電での電源取り出しで、電力不足を補うため、蓄電池を併用する方法がある。
なぜなら、太陽光電池は光エネルギーを電気エネルギーに変換するものであるためである。リアルタイムでの発電、配電が原則になる。また、発電電力は採光に応じているため、太陽光電池そのものでは保存することができないため、配電で余った電源は蓄電池に蓄電する方法が取られることが多い。
例えば、自動車では、エンジンが動作している際にモータ発電機で電源を供給しているが、これは、一度バッテリに充電してその充電した電源を社内で使用するシステムとしている。
従って、蓄電池の容量を大きくしておくことで、太陽電池だけでは不足する電源を蓄電池で補充しながら使用するということで、欠点に関して補うことが出来る事になる。

 


質問1.5 太陽光発電で電池として使いやすくするための方法はなにか(使用制限を補完する方法)


 

回答1.5 被供給機器が省電力であること
できる限り省電力の電気機器を選択すること。あるいは、省電力を考慮した電気設計であること。それが困難である場合は、複数の太陽光電池を準備するか、蓄電池などを併用すること。

なぜなら、太陽光電池は、前述した質問1.3での回答にあるように取り出すことができる電源容量が少ない。そのために所要電源を確保するための太陽光パネルのサイズと運用とのトレードオフになるためである。
例えば、既存の太陽光電源プラントは、広大な面積とそれを充電する設備で形成されている。これは、環境エネルギーを商用電源サービスとして安定的に使用するためのひとつの工夫と言えるものである。人工衛星も同じであり、地球を周回時に採光できないときに安定した電力を得るために構成された電源システムである。
従って、使用する電気機器は省電力であること、電源供給を安定化する冗長電源を準備することが重要である。

 

 

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