【DXってなに?】

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DXってなに?

本記事は、ちまたでよく耳にするコトバ、キーワードなどを筆者の経験事例を踏まえた見解を記述するものです。

【DXってよく聞くけど、結局なんなの?】

DXは、デジタルトランスフォーメーション(Digital Transformation)のことです。簡単に一言で言うと「デジタル技術を使って世の中の仕組みを変えて便利なものにする」と言うことです。
わかる様でよくわからないので解説します。

 

目次
1.DXの定義
2.何するの?
3.どうすればDXになる?
4.DXで社会はどうなる?
5.デジタル庁ってなに?
6.まとめ

 

1.DXの定義
どんなコトバにも定義はあります。日本で使われているDXについて、経産省の定義があります。経産省では、DXの定義を「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」としています。
つまり「企業は、デジタル技術を活用し、仕事をやりやすくして、どんどん仕事ができるための改革をしてね」という風に聞こえます。

2.何するの?
ここで、大事なことはキーポイントとして「データとデジタル技術」の活用になります。これを使わないとDXではないということです。コトバの定義では、このキーポイントが重要です。
なんでもいいから、とりあえず仕事をやりやすく、どんどん仕事をしてもデータとデジタル技術を活用しなければDXと言えません。
データとデジタル技術をうまく使う事で、これまでと違ったやり方や便利なものにすることです。
本題とはちょっとそれますが、従来ではモノだったが将来はコトになると言うことに繋がると思っています。

3.どうすればDXになる?
単純にデータとデジタル技術を活用すると言ってもそう簡単ではありません。
それでは、何をすればDXとなるのでしょうか。先ほどのキーポイント「データとデジタル技術を活用」するにはどうすればよいでしょうか。
これまでアナログだったものをデジタルにすることでよいでしょうか。それなら、1980年代には音楽のレコード盤(アナログ)が音楽CD(コンパクトディスク)になってます。これだけではDXと言えません。音楽メディアがアナログ信号だったものがデジタル信号になっただけです。このデジタル化の利点は、アナログ盤では、使用頻度、経年劣化で音の劣化が進んでしまうことをデジタル化により防止することができることです。(アナログ信号をデジタル信号化するというのがどういう技術なのかは別の話題のコラムにします。早く知りたいという方が一定数いらっしゃれば、ちょっと急ぎますが。。。)

では、この音楽メディアを例にして、ちょっと無理があるかも知れませんが、DXの例を記述してみます。
ラジオ音楽番組などでは、アナログレコードを電波などの手段により放送していました。これは、アナログ放送と言っていました。番組時間にならないと聞けません。昔やったことで、ラジオのエアチェックというラジカセで録音して後で楽しむということもありました。当然、録音した人だけが楽しむものです。従って、番組中にラジオを聞くか、録音テープを聞く方法しかありません。
その後、CDの普及により、ラジオ局は、アナログのレコード盤の代わりにCDを使います。放送も、アナログ放送からデジタル放送になりました。色々なものがデジタル機器になりデジタル化が進んできましたが、「データとデジタル技術」とは言いながら、未だDXとは言えません。
ところで、音楽は音楽番組だけでしか聞けないものでしょうか。最近では、スマホ、タブレットのポータブル電子機器を使って例えば「月額1000円で好きな音楽聞き放題」という音楽スタンドを使ったサービスがあります。これは、いつでも好きな時に音楽が聞けます。これはDXと言えます。
どういうことかと言うと、人が聞く音楽はアナログデータですが、音楽スタンドはデジタル信号で蓄積している情報をインターネットというデジタル通信回線を使って音楽を聞きたい人に届けていつでも音楽が聞ける状態にしています。
これは「データとデジタル技術を活用して、顧客のニーズを基に、サービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものを変革」しています。先ほどの定義を省略したものに当てはまります。
これまでの音楽メディアを聞くにもCDというモノでなく、音楽スタンドから曲をデータで届けてもらうという、やり方の変革です。
このように、身近なところでDXとなりました。

4.DXで社会はどうなる?
さて、上記の身近な例でひとつ気付いたと思いますが、音楽を聞くためには昭和の時代、レコード、CDを購入していました。しかし、令和の時代、今でもCDは販売していますが、音楽を聞く権利を購入する人が増えてきています。価値を得るために「モノ」から「コト」に代わる、ビジネスモデルが変わっています。
このように、これまでの価値の基準が変わるということが起きるということは、様々なところに影響します。例えば、従来では、CDを購入したら、その置き場所が必要になっていました。また音楽を聞くための装置も大がかりでした(コンパクトなものもありますがそれでも場所が必要)。今では、CDの置く場所は不要で、ポータブル機器もモバイル端末になり、曲を探すのも物理的なモノを探すので無く、スマホ画面でクルクルピッピと選択出来ます。時間も節約でき、場所も使わず、まさに「いつでも」「どこでも」の登場です。

これを、企業の仕事に置き換えるとどうなるでしょうか。
例えば、ある販売会社で「お客さんから商品の購入依頼があり、それを販売する」ということがあったとしましょう。そうすると、今時での一般的な流れは以下になると思います。
①お客さんから電話で「○○商品が×個購入するので。見積りお願い」という連絡
②会社の事務員は「会社の様式に沿ってパソコンで見積書作成」及び「在庫確認」
③事務員は「メールで見積書添付」と「所要数量の納期連絡」
④お客さんは購入のための手続きで「メール添付で注文書添付」で発注
⑤会社は「在庫から発注引き当てし、お客さんへ配送手続き」
⑥会社の倉庫から「出荷、配送」
⑦お客さんは「商品を受け取り」、「料金の銀行振込」
という感じでしょうか。ちょっと、簡略化していますが、おおむねこのような流れになるでしょう。

さて、ここで、DXを推進しているとどうなるでしょうか。上記の番号それぞれに対応して記述します。

表1 従来とDXの比較

番号 従来手順 作業 DX後の手順 作業 省略されたもの
1 お客さんから電話で「○○商品が×個購入するので。見積りお願い」という連絡 お客さんはパソコンで会社のホームページから必要な商品を選択し数量を入力(当然金額が記載あり) お客さん、PC 事務員、時間
2 会社の事務員は「会社の様式に沿ってパソコンで見積書作成」及び「在庫確認」 事務員 お客さんはそのまま会社のホームページで商品の合計価格を知り、見積り書をダウンロード。同時に在庫数確認で納期を知るコトができる。 お客さん、PC 事務員、時間
3 事務員は「メールで見積書添付」と「所要数量の納期連絡」 事務員、倉庫担当 (2番の時点でお客さんへは連絡済み) お客さん、PC 事務員、時間
4 お客さんは購入のための手続きで「メール添付で注文書添付」で発注 事務員 そのまま発注ボタンで発注する(お客さんは価格に問題が無く決裁できる前提。できなければ、上司に相談) お客さん、PC 事務員、時間
5 会社は「在庫から発注引き当てし、お客さんへ配送手続き」 倉庫担当 会社の販売システムで、倉庫に連絡が行き、倉庫の担当者は出荷、配送手続きを行う。 倉庫担当 時間
6 会社の倉庫から「出荷、配送」 配送会社 配送会社はやはり会社のシステムで自動化された依頼票に従い、お客さんへ配送する。 配送会社 時間
7 お客さんは「商品を受け取り」、「料金の銀行振込」 金融機関 (4番の時点で料金支払い手続きは終了している) ネット決裁 手間、時間

どうでしょうか。これって、Amazonとかのネット通販みたいと思いませんか。そうです、Amazomはホームページを使い、全ての販売プロセスを自動化させて人や時間を省力化しています。それだけでなく、人的ミスも軽減しています。番号の1~4はお客さんがホームページに入力しただけです。これがDXになったことによる利点になります。

では、こうなるためには何が必要でしょうか。
大まかには、ホームページ、インターネット、会社内での自動化プロセス(RPAと言っても良い)、社外配送会社とのデータ連係、金融機関のネットワーク処理が揃っていることが大切です。(RPA:ロボティクス・プロセス・オートメーション)
技術分野としては、情報通信技術(ICT)、情報技術(IT)、情報工学(AI)になります。
全てを自動化するのは、かなりの手間が必要ですが、そのうち少しでも自動化したり、データ連係ができれば楽になります。
例えば、ホームページでお客さんが自分で選択出来る仕組みがあるだけでも、会社の事務員さんの手間は省けます。会社にインターネットが引き込まれて会社のサーバ経由で事務員のPCに表示できるだけでも電話などの手間が省けます。こうした一つ一つのデータ連係をすることにより、便利なものになります。
もっと言うと、商品の在庫などで、販売傾向が予測できるできれば一定量の在庫数となり、不良在庫や品切れを防げます。この予測にAI(人工知能)を使い、サプライチェーンを管理することもできます。

今回の例は、品物の販売についてですが、もし、電気やガスの需要と供給、及び使用した量から自動で課金できれば省力化になりますね。これは、今流行のIoTという技術を使い、電気やガスの使用状態のメータなどの情報を集めることで自動化を図ることが可能となります。

5.デジタル庁ってなに?
DX活動の推進を加速するため、菅義偉総理大臣の目玉政策であるデジタル庁が2021年9月1日創設されました。デジタル庁の概要は以下になります。
『デジタル庁は、デジタル社会形成の司令塔として、未来志向のDX(デジタル・トランスフォーメーション)を大胆に推進し、デジタル時代の官民のインフラを今後5年で一気呵成に作り上げることを目指します。
徹底的な国民目線でのサービス創出やデータ資源の利活用、社会全体のDXの推進を通じ、全ての国民にデジタル化の恩恵が行き渡る社会を実現すべく、取組を進めてまいります。
ミッションは「誰一人取り残さない、人に優しいデジタル化を」になります。』

https://www.digital.go.jp/about

デジタル庁は、内閣総理大臣の直属の組織となります。(図1)
そうすることで、縦割り行政の垣根を取り払い、社会全体で取り組む事業だと言えます。


図1 デジタル庁組織図

また、デジタル改革によって政府が期待することは、以下になります

『政府が目指すデジタル改革とは
現在、菅内閣が「国民のために働く内閣」として取り組んでいる政策のうち、デジタル改革の8つの取組みについて、首相官邸のホームページで説明されている(資料1)。

資料1 デジタル庁の期待される取組み

デジタル社会の実現に向けて、政府は「一人ひとりのニーズに合ったサービスを選ぶことができ、多様な幸せが実現できる社会~誰一人取り残さない、人に優しいデジタル化~」を掲げており、デジタル社会の実現に向けた司令塔の役割として、デジタル庁に対する期待は非常に大きい。

https://www.dlri.co.jp/report/dlri/157739.html

 

既に取り組まれているものもあれば、これから推進していくものもあります。これから行われることが「デジタル式」というなら、従来は「アナログ式」とでもいうのでしょうか。
いずれにしても、これらの取組みは、今後様々なところで変革が余儀なくされていくでしょう。日本人だけで無く世界の人々が力を合わせて実施する巨大プロジェクトには違いありません。その中で「自分には関係ない」というのはありえません。賛否両論はありますが、マイナンバー制度は(賛否両論ありますが)、行政の効率化を考えると非常に有効な制度だと思います(その目的を機能させる仕組みや官僚の采配が適切であれば)。

6.まとめ
DXの定義から、実際に起きそうな事例を基にしました。今回の説明だけが全てではありませんが、特徴的なことを記述しています。
このDXは、総務省では、現在と将来像を図2の様に発表しています。

図2 DXの現在と将来

https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h30/html/nd102200.html

この図から、これまで個々で存在していたインターネットやデータ連係のものが、全て繋がった状態を表しています。
一番重要なことはDXがもたらす目的、目標は「自動化」ではなく、便利な世の中にして「快適な社会」とすることです。そのため、単なるデジタル化ということではなく、なぜそれをやらなければならないかを考えた結果がDXということだと言えます。

 

 

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